沿革HISTORY
NKリサイクル株式会社 20年の歩み
従来、産業廃棄物の燃料化は廃棄物処理法により禁止されていましたが、平成15年、経済産業省により「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法=RPS法(現在のFIT法)」が施行されたことで見直しが行われました。 それまでの鹿タイヤ処理は、セメント会社による熱利用を除き、海外への輸出処理が広く行われてきましたが、法改正を受けて国内の製紙会社等石油・石炭火力発電所を有する企業は、木くず・廃タイヤ ・廃プラスチック等への燃転を検討しはじめました。
2004年
平成16年4月21日、NKリサイクル株式会社(旧社名:株式会社ティーエスマテリアル) の破砕工場が、對馬昭三によって、株式会社ツシマ総業の子会社として設立され、同年11月に竣工式を行いました。
その後、廃タイヤの破砕専門工場として稼働を開始しますが、大きな事業投資と、廃タイヤ処理代の下落、発電所の建設が完成するまでのタイヤチップ在庫滞留等で苦しい経営状態が続きました。
2008年
平成20年2月、東京都産業廃棄物処分業許可取得(破砕:64トン/日 (8時間))。同年、リーマンショック発生。
2009年
平成21年、経営危機により支払が滞る事態となり、それまで製品の海上輸送をお願いしていた直江津海陸運送株式会社のM&Aを受けて傘下企業となりました。また、上越市で行っていたタイヤ破砕業務も、直江津海陸運送株式会社により、新会社海陸エコプロダクツ株式会社が設立され、業務の引継ぎを行いました(翌年、処分業許可取得)。
2010年
平成22年、11都県の収集運搬業許可を順次取得。中田達雄(当時の直江津海陸運送株式会社代表取締役会長)が代表取締役に就任しました。
2011年
平成23年、法的手続きを経て株式会社ツシマ総業と業務上も分離し、従業員3名による残置物撤去作業を開始しました。破砕設備は応急整備することで一部の廃タイヤの受入れを再開しました。また、ドライバー2名を追加し、収集運搬車輛も2台導入して廃タイヤの回収業務も再開しました。さらに社名を現商号に変更し、東京都古物商許可も取得しました。
東日本大震災はこの年に発生しました。
2012年
平成24年、不調であった二次破砕機のオーバーホール、および振動スクリーンのメッシュ交換をする等により、破砕設備のリフレッシュ工事を実施しました。営業面では、ホームページを自作し、新規開拓を強化。電子マニフェストシステムも導入しました。
FIT法はこの年に施行されました。
2013年
平成25年、さらにドライバーを3名追加して増車も行い、鹿タイヤ収運量の拡大をめざしました。
事業資金が乏しい中、中小企業庁の地域需要創造型等起業・創業促進補助金(第二創業)の採択を受けて、付帯設備を導入することができました。
この年、中田達雄が退任し、小橋克史が代表取締役に就任。また、瑞穂町商工会に加入しました。
2014年
平成26年(設立10周年)
一般取引先への各債務の支払いが終わり、工場作業員を増員し、社員数10名となったことから、就業規則など社内整備を始め、社会保険に加入するとともに、業務委託契約から、雇用契約の形態に変更しました。
また、メーカーとの処理委託契約を想定し、環境管理委員会を設置。環境規格認証取得準備をはじめました。また、ご縁があり損害保険ジャパンと代理店契約締結。
2015年
平成27年、工場安全強化のため、安全衛生委員会を設置し、車輛にはデジタルタコグラフを導入。老朽化した一次破砕機ユニットを取り外し、固着したパーツを溶断してオーバーホールを実施。あわせて、各種安全対策装置等を追加しました。また破砕能力を拡大するため建基法51条ただし書許可を東京都に申請。環境面では環境省エコアクション21の認証を取得。
2016年
平成28年、処理能力のさらなる強化のため、処分業の変更許可申請を行い、切断機を設置しました(切断:93.1トン/日(24時間))。また、同時に前処理設備も設置してTBタイヤの受入れを強化しました。
2017年
平成29年、東京都の都計審を経て施設適合通知が交付され、破砕機の稼働許可時間が16時間に倍増。
2018年
平成30年、佐藤憲壽に代わり、小橋克史が代表取締役社長に再就任。情報力強化のため(一社)東京都産業資源循環協会に加入。社員の基礎教育を目的に、東京都職業能力開発協会に入会。退職金制度を創設。現業能力向上のため、東京都優良産廃業者第三者評価を受け、第一種(エキスパート)に認定されました。第1回目の社員旅行と、第1回目の社員総会を開催。
2019年
平成31年、社員の福利厚生サービスの向上を目的に、レクリエーション委員会を設置。社訓を公布。
令和元年、構内の安全と、収運業務効率化のため、埼王県入間市寺竹に収運拠点兼ヤードを開設。現在は、収運車両12台と、中古タイヤ約2千本の置場として運用しながら、拡充計画を進めています。
2020年
令和2年、大手製鉄・製紙会社の廃炉や工場統廃合によってタイヤチップが供給過多となり、廃タイヤの処理依頼が激増し、この年、年間処理数量は12,000tを達成。処理前置場がほとんどない中間処理場のため、日程管理と予約管理を工夫して効率的な業務処理に努めました。年末から新型コロナウイルス感染症が流行。
2021年
令和3年、関東圏の製紙会社(発電所)向けタイヤチップの販売を開始し、製品のストックヤードを3種類のグレード別レイアウトに変更しました。広報面で、 NHKのこども向けSDGs番組「ぼくドコ」第1回
「タイヤ編」 に取り上げられ出演。また、週間タイヤ新報「話題の会社・現場を知る」に掲載されました。老朽化した50tトラックスケール(都公認)を更新。福利厚生強化のため保養所利用制度を創設しました。
2022年
令和4年、満を持して老朽化した破砕機2台(米国Barclay Roto-Shred Inc.社製)を更新し、あわせて中小企業庁の先端設備等導入計画認定も受けました。
この年は社旗を制作。また社員向けには、社章・社員証・社員バッチを制作し、支給しました。
2023年
令和5年、設備面で、ホイールクイック分離機導入。また、車輛荷役時の落下事故防止のため、墜落制止用安全ブロックの吊下げ架台を製作・設置。広報面では日テレ系番組(中京テレビ)「それって!?実際どうなの課/廃タイヤ回収業に潜入」に出演。既存得意先と地域から好評を得て、ご紹介や新規申込みを多数いただきました。最寄りの中学から、職場体験を受入れ。その後は円安の長期化と、物価インフレによる買い控えが発生し、いまなお資源の海外流出が続いており、廃タイヤ排出量が減少しています。この年、金融機関への債務を完済することができました。
2024年
令和6年、債務超過を解消。現在、関東運輸局にて倉庫業登録を完了し、タイヤ預り業の準備中。